風の子どものように
(厚生大臣賞(児童福祉文化賞)受賞)

監督:瀬藤 祝
原作:ペーター・ヘルトリング
主演:犬塚弘、姿春香、頭師佳孝、若松恵、市裏大器、岸田今日子

みずみずしい映像が語る"少年映画"

 ●解説
映画の原作者は,ドイツ児童文学会を代表する作家,ペーター・ヘルトリング作「ヨーンじいちゃん」。これ以前にも監督はペーター・ヘルトリングの別作品「小さな家族」(原作「おばあちゃん」)を映画化。1991年ベルリン国際映画祭で特別招待上映されました。

今度の作品はヘルトリングの中でも最もエンターティメントなもので,情熱的で型破りなおじいちゃんと家族の同居に目を据え,ほのぼのとした少年少女の淡い愛の芽吹き,若者の恋と老人の恋が描かれる中で,ヘルトリングの世界と瀬藤監督独特の庶民の生活を見つめる暖かいまなざしとが溶け合い,愛しくも悲しく,可笑しくて,そして真しな愛の世界のみずみずしいタッチが感銘を与えます。親子夫婦へ,恋人たちへ,さらにお年よりも含めた幅広居ファミリーピクチャーと言えるでしょう。

瀬戸内海に浮かぶ美しい島,伊豆島。エーゲの海に浮かぶミロのヴィーナスの島ミロス島,ギリシャの首都アテネ,ポセイドン神殿,クレス島などのロケーションが目を楽しませ,映画は国際色豊かなスケールの大きい作品に仕上がっています。

瀬戸内海の,伊豆島に住む娘夫婦と孫たちのところへ,ギリシャからおじいちゃんがやってきた。このおじいちゃん,周囲に気兼ねはしない.やることなすことどんなことでも,子供が始めてのことに挑戦するようにマイペースで頑固,言い出したらテコでも動かない。そんなおじいちゃんだから家族は毎日ハラハラドキドキだ。おじいちゃんは島の人たちにもすぐに溶け込み,街の老人や若者たちにギリシャダンスを教えたり,時には街の有力者と大喧嘩をしたりと次々と騒動を巻き起こす。果ては妙れいな御婦人と恋に落ちて家出。夫人の長年の夢を叶えるために,自分が住んでいたギリシャへ新婚旅行に旅立つ。 しかし,そんなおじいいちゃんもやがて病に倒れ,家族とその婦人に見取られて大往生!海原に沈む真っ赤な太陽のように,黄昏に激しく燃えて消えてゆく。家族はなぜかそんなおじいちゃんがいつまでも忘れられない。映画はこのおじいちゃんの生き方を孫の少女の目を通してつづって行く。新しく芽吹く若い性とおいの性を対比して,おおらかにうたいあげる人間賛歌…。三世帯家族の愛の物語。


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