■こどもが大好きな監督。

瀬藤監督の素顔を写真で紹介
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監督エッセイ
色絶ち

ある女優さん、とにかく紫色と黄色が大嫌いなのです。そんなことは百も承知なはずなのに、これまたヤボなプロデューサーが、台本の表紙を緑に刷ってしまいました。打ち合わせに現われた彼女の手元を見たらなんと表紙はバリッと破り捨てられています。この女優さん、衣裳合わせの衣裳は、この二色は言うまでもなくご法度、ソファの色が緑なら絶対に座らないし、セットの床が紫色だったら撮影なんか中止になってしまったという逸話の持ち主。役者さんには、こんな、いとおかしくまか不思議な人たちがいます。ボクが一緒に仕事をしたときの彼女の役は、温泉旅館の仲居さんの役でしたが、助監督さんが凝ったつもりでお財布の紐に紫色の袱紗がついたものを渡したら、目の前でパッとひきちぎってしまいました。”ヒャー”。助監督の声にならない声が響き渡りました。映画の中で彼女が静かな神社で男と逢引きする場面があります。時は春、新緑の緑が美しい。緑、緑、一体どうなることやら・・・。と、彼女は、”きれいね”と一言言ってご機嫌でありました。彼女がかわいがってる美男子の結髪さんに理由を聞いたら、身につけてさえいなければ、この二色もよく、これも美男子のある男優さんと別れた頃からはじまったものらしく、色絶ちということでした。何故それが紫色と緑色なのか、いまだにその真実はわかりません。しかしまか不思議な事は、こうした役者さんほど、いと演技は上等だということです。

下手な包丁

映画監督という商売は、常々思っているのですが、板前さんと同じなのです。こうした生きのいい役者さんたちをマナイタの上にのせて好むと好まざるとにかかわらず料理をしなければならないのですから・・・。こちらの包丁さばきがヘタでも、切られるのを静かに楽しんでいらっしゃるような方もいれば、気に食わなければ目を向く方もいます。まだこのあたりはいい方で、切られる前にマナイタの上で飛びあがり、落ちる瞬間をキレイに切って!なんて注文をつけるお魚もいて、包丁のキレ味が悪ければ、あっという間にマナイタの外に飛び出しかねません。”ヨーイ、ハイ!”なんて、監督は大声を張り上げていばっているように見えますが、実はこの怒鳴り散らしている時が鬼門。このまか不思議な魚にしてやられて、へたな包丁ふりまわしていることもあるようです。自戒。


 
 

監督の映画を見てみると”風”と言う字のつくものが多い。先ず”風の子どものように”話によると、この映画に出演した岸田今日子さんは、その題名を見ただけで出演を決めてしまったとか・・・。”風の色が見えた””風光る時”会社の名前が風土舎とくる。今企画中のものにも”風になれ・生命になれ””風車よ廻れ”。余程風が好きらしい。私も監督と企画中のタイトルを”風の生涯”にしようかと思っている。人柄も風の如くやって来て、風の如く去るかと思えば、とりとめもなくフアフアと風に吹かれて、さまよう浮浪者のようなところもある。そこで監督を囲む会を”風の会”と決めた。時々みんなで集まりましょう。風の吹くまま、気の向くままに・・・。 

監督のファン 風の会 K


 
 
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