省エネルギー性能に優れた「低炭素住宅」を認定する国の制度が2012年12月に始まりました。 「低炭素住宅」は、従来の住宅に比べて建築費がかさみますが、光熱費を節約でき、住宅ローン減税などで優遇を受けられます。
低炭素住宅とは、二酸化炭素(CO2)の排出を減らす工夫をした住まいのことです。断熱性を高めるとともに、省エネ型のエアコンや給湯器、照明などを使います。節水型トイレや壁の緑化など環境に配慮した工夫をこらすのも特徴です。申請を受け、自治体が認定します。昨年までの住宅エコポイントに代わる、省エネ住宅の優遇策として国土交通省などが始めました。

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低炭素住宅を認定する背景には温室効果ガスの排出量の削減があります。
「低炭素」(Low carbon)とは、炭素(二酸化炭素)の排出が少ないことを指します。つまり、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出量が少ない社会を目指そうということです。低炭素社会の実現に向けては、太陽光などの再生可能エネルギーの活用やエネルギー効率の向上、断熱などによる無駄なエネルギー消費の削減などが重要だとされています。
平成22年度に政府が示した「新成長戦略」には、低炭素社会を目指して2020年に温室効果ガスを1990年比で25%削減すると掲げています。
昨年、政府は低炭素社会に向けた住まいと住まい方の推進に関する工程表を公表しました。その中で、より高い省エネ性能の住宅・建築物の建築促進として、住宅の認定制度で税制上の支援をすることで普及をはかるとしています。 こうした流れの中で、昨年の12月に施行されたのが「都市の低炭素化の促進に関する法律」です。この法律に基づいて、認定される住宅が「低炭素住宅」というわけです。                                   

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普及促進をしていきたい政府としては、認定された低炭素住宅について、様々な特典を用意しています。
認定低炭素住宅を購入・新築した場合のメリットの第一が、各種税金の優遇を受けられることです
住宅ローン減税は2013年末までに入居した場合、10年間最大300万円(一般住宅は200万円)で認定長期優良住宅と同水準です。登録免許税についても、一般住宅なら0.15%の所有権保存登記が0.1%、移転登記も同0.3%が0.1%に引き下げられる措置がとられています。
また、認定低炭素住宅は「フラット35S(金利Aプラン)」の対象にもなっており、通常のフラット35の適用金利から当初10年間0.3%引き下げの優遇が受けられ、借入条件によっては総返済額で100万円前後もお得に。光熱費などのランニングコストが安く抑えられることと併せて、家計にもやさしい住まいといえるでしょう。
デメリットですが、認定を受けなければならない低炭素住宅は建物の仕様などを認定基準に合わせる必要があるためその分コストがかかります。また、申請手続きの費用や、設備の維持保全のためランニングコストもかかります。 

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市街化区域等に建つ住宅・建築物で、下記(1)〜(3)をすべて満たすもの。

(1)改正省エネ基準同等の断熱性能を確保する

   改正省エネルギー基準についてはこちら(国交省ページへ)

(2)改正省エネ基準に比べ、一次エネルギー消費量10%以上マイナスになる

   一次エネルギー消費量についてはこちら(国交省ページへ)

(3)低炭素化に資する措置をする

   低炭素に資する措置は以下@ 〜 Gから2つ以上選択
   @ 節水機器の設置
   A 雨水等の利用
   B エネルギーマネジメントシステム(HEMS)設置
   C 定置型の蓄電池の設置
   D ヒートアイランド対策
   E 住宅の劣化軽減措置
   F 木造
   G 高炉セメント等を利用
   @ 〜 Gの水準についてはこちら または、所管行政庁が認めるもの
   (CASBEEにより環境性能評価など)                        

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長期優良住宅とは、長期にわたって良好な状態を保てるよう講じられた優良住宅のことです。2006年6月に施行された住生活基本法を背景に、2011年6月に施行された制度です。低炭素住宅の認定制度とは登場した背景が異なりますが、右記表のように税制面での優遇ではほぼ同じです。

suumoジャーナルより

  長期優良住宅は先述のような目的があるため、構造躯体の劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、省エネルギー性にそれぞれ基準が定められています。このうち省エネルギー性については、2015年4月から低炭素住宅と同じく改正省エネ基準の一次エネルギー消費量を10%下回らなければならなりません。それまでは移行期間として、今年10月1日から2015年3月末までは従来の省エネ基準と改正省エネ基準どちらでも構わない予定です。
  「いずれ長期優良住宅の省エネ基準も同じになるのだから」と、埼玉県の高砂建設の風間社長は、今年1月に全国初となる低炭素住宅の認定も取得しました。あと2年で同じになるのであれば、長期優良住宅を多数手がけている同社としては今のうちに新しい基準に取り組んでノウハウを蓄積し、低炭素住宅でも長期優良住宅でも対応できるようにしようというわけです。同様の動きは今後増えてくると思われます。
一方、長期優良住宅は省エネ基準のほかに、耐震性や劣化対策などほかにもクリアすべき基準があるため、どうしても建築コストがそれなりに必要となります。しかし「低炭素住宅は省エネ基準だけでいいわけですから、会社によって違うでしょうが、長期優良住宅よりも建築コストは下がると思われます」と言うのは、低炭素住宅の認定機関であるハウスプラス住宅保証の池田さん。
実際、そういったユーザーが増えることを見込んでだろう「大手ハウスメーカーだけでなく、中小の工務店からの問い合わせが増えています」と池田さんはいいます。「耐震構造や劣化対策などはユーザーが見てもそれがいいのか理解しづらいと思いますが、低炭素住宅の認定には、例えば太陽光発電やHEMS、断熱性の高いガラスなど見て分かりやすい省エネ機器を使いますから、建てる側からするとほかの住宅との差別化につなげやすいのではないでしょうか」
さらに「マンションのデベロッパーからの問い合わせも多いですね」と池田さん。実はマンションにも長期優良住宅制度はあるのだが、同制度が始まった2009年6月から2012年9月までの累計(国土交通省による)を見ると、一戸建て住宅の認定が約31万戸あるのに対し、マンションなどの共同住宅はわずか約8000戸しかありません。つまり全長期優良住宅のうち、わずか2.5%程度しかないのです。マンションにとっては、長期優良住宅のハードルが高すぎることが大きな理由だと思われます。
しかし、低炭素住宅であればクリアすべき基準は省エネ基準だけで良いわけですから、認定を取得するマンションが増えることが予想されます。こちらも一戸建て同様、長期優良住宅と比べてコストを抑えられるため、販売価格も長期優良住宅よりは身近なものになるのではないでしょうか。そうなれば、なかなか弾みのつかないマンションの長期優良住宅より、低炭素住宅のほうが増えることになるでしょう。
このように、建てる側としてはユーザーに省エネ性や価格面で訴求しやすいため、長期優良住宅に比べて低炭素住宅のほうがより普及しやすいと考えられます。一方ユーザー側から見れば、長期優良住宅よりは手の届きやすい価格で、長期優良住宅と同じような税制面等の優遇を受けられるということになります。
「あとはユーザーの考え方次第です。長く住みたいとなればやはり長期優良住宅のほうが有利ですが、そこまでの性能は必要ないと思われる人にとっては、税制面での優遇や光熱費の削減というメリットのある低炭素住宅は大きな魅力だと思います(池田さん)」。自分の暮らしに合った家は、どちらなのか。住宅購入や建て替えなどを検討している人は、一度考えてみてはどうだろうか。                                             

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